麻酔科ローテ
一般的な麻酔科研修のイメージとしては、バンバン麻酔かけてバンバン挿管する、みたいなのを想像していたのですが、うちではそうでもなく
部長が医療安全に関心があり、半分以上の時間を、医療事故などの記事からどのような教訓を得るか、みたいなレクチャーをしてもらっています
麻酔自体はたまーに
まあ時期的にもA-line, CV, 挿管それぞれある程度やったことあるので、こういうのもまあいいのかなって思ってますが、「手技を学びに来た!」ってテンションだとちょっと拍子抜けするかもしれません
まあ手技してないってわけでもないんですが
わすれないうちにTipsをまとめておこうと思う
動脈ライン留置
A-lineはこれまでちょくちょくやってきたんですが、一発成功率は5割くらいだった
とくに久しぶりにやるときはきびしかった
7月の外科ローテでかなり成功率があがって、1か月期間があいて9月麻酔科での1発目みごとに失敗し外科の先生に助けを求めて無視され、麻酔科の先生に入れてもらうという事態にw
その後は思い出した&コツをつかんだので最近はほぼ一回目の穿刺で留置できています
忘れないうちにちょっとしてコツを
※もっともこれからはブラインドでの穿刺はどんどんなくなっていくとは思いますが
❶手袋はしない
昨年ICUの先生に手袋しなくていいよといわれてそうしていました
その後内科の先生に手袋はしようねと言われました
麻酔科レジデントの先生は手袋をしていました
ボスの前で手袋を付けてやろうとしたら「Aラインとるときは手袋つけるな。手先の感覚がわからなくなるから。汚れたら自分のせいだから」と怒られました
以上からまあどっちでもいいって感じなんですけど、とりあえず手袋はしない派でいこうと思いました
感覚もわかりやすいし
➋指の近くを指す
左第2ー3指で橈骨動脈を触れるんですが、左右に動かしたりしてできるだけ索状物をイメージできるようにする
点じゃなくて筋で
そしたら拍動を感じながら、指のすぐ近くに穿刺すると外れにくいです
これを意識するようになってから、外れることはほぼなくなりました(カニュレーションの失敗はありますが)
それまでは心カテの穿刺でも、たぶんすこし左手から1cmほど離れたところをさしていたためあたらなかったりしてたんだと思います
※小児とかでは自分の指の近くを指すのは危ないので注意(小児科で言われた)
❸穿刺
大体45°くらい?
心カテの穿刺はセルジンガーなので割と立てて(循内部長からそういわれた)やってたけど、Aラインは留置するのですこし寝かせた方がいいと思います(ベテランオペ看さんからも「もうちょっとだけ寝かせたら?」といわれた)
なので気持ちは40°(45より寝かせてる気持ち)で
橈骨動脈のラインを意識しながら2-3ミリすすめて、まず内筒が前壁を破るので透明なところに血がたまってくる
そうするとほんの少しだけすすめて、外筒がはいるまで
外筒が入ると針の周りのところが赤くなってくる まあ静脈ルートとるのと同じですが
そこからはほんんんの少しだけ進めて、針を寝かせる いや同時かもこれ
いや針を寝かせながらほんのすこしだけ進める、が正解だわやっぱ
ICUの先生がいってたのと、自分の感覚が一致した
そして問題はこの後で、ほんの少しだけ針を勧めたら(このとき針は穿刺時より寝ている)
外筒を左1-2指でつまんで進めるんですが、少しだけまずは進める
そしていけそうならさらにすすめてカニュレーションする
このまず少しだけ進めるのが大切だとおもいます
抵抗あるのに進めようとしてしまうとリカバリーが大変になるので、
ちょっとだけ進めてみて手を放してみる、って感じでやってます
経験数の問題といえばそうですが、覚えておこうこの感覚
また忘れるんだろうけど
気管挿管
【開口】
人差し指と親指でクロスフィンガー
結構な力で開口させる
ゆっくりしてたら部長に「口もあけられへんのか!」とどやされましたw
【喉頭展開】
マックグラスの根本をもったほうがいいんですが、奥まで入れたいこともあるので難しい
あと教科書的には喉頭鏡は上前方に平行移動(回転ではなく)させるんですが、ほんのすこしだけしゃくり(回転)の要素も必要ってICUの先生にも外科の先生にも言われた
喉頭蓋を挟み込むのはもちろんよくない
【チューブ留置】
喉頭鏡のブレードに沿わせる意識が大切
一度チューブをうまく動かせないときがあって、そのときはチューブがブレードに沿っていなかったと麻酔科の先生に言われました
口に入れるときは横向きでも、奥に入れていくときは縦にしてブレードに沿わせましょう
そしてやさしく声門に入れる
いれたあと、カフが声門を超えたあたりでスタイレットを抜いてもらうのですが、その時にスタイレットを抜かれながらチューブをさらに入れていくのが肝要です
最終的に黒い線の2本目まで入れて、ゆっくりと喉頭鏡を抜きます
たまに、あきらかに声門が見えているのに、声門あたりでチューブが進まないときがあります
そのときはスタイレットを少しだけ抜いてもらってチューブをすすめると入ります
カフが通過したらすべて抜いてもらって、その間にチューブを進めます
【確認】
チューブを麻酔器のチューブに(あるいはBVMに)つなげます このときはバッグでの換気です
心窩部⇒みぎ胸⇒ひだり胸と聞いて挿管できているか、さいごに喉頭をきいてカフのまわりの漏れがないか確認します
心窩部とみぎ胸 ではそもそも気管内に挿管できているかを確認します
片肺の場合もみぎに入るはずなので、ということらしい
つぎに左で聞こえたら両肺にはいっているのでOKと
その後は先生にもよりますが
呼吸器に乗せて、テープで固定します
CVC留置
これは麻酔科まわるまえに10回以上はやっていたので(バスキュラーアクセスもあわせて)
麻酔科であらたに何か知識をえるってことはなかったかも
とにかく針先を出せ
まあいずれの手技もやってないと忘れるでしょうけど
いまのところ楽しいのはCVCより動脈ラインですw
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